- 理学療法士協会って周りの人は入会しているけど、自分も入った方がいいのかな
- 入ることのメリットって何があるのかな?
- 入会にどれぐらいの費用がかかるんだろう?
こんな悩みや疑問を解決します。
理学療法士協会になんとなく入会している人って多いですよね。
同級生が入っているから、先輩に入った方がいいと言われたからなど、とりあえず資格をとったから入会しておこうという人が多いです。
数年経つと特に協会で活動していないのに入っている人が多数いるのも現実であり、年会費をずっと払い続けるのもすごくもったいないです。
そこで今回は理学療法士になったばかりの人だけでなく、現役で理学療法士協会に入会している人に向けて、
理学療法士協会に入るメリットとデメリットについて紹介します。
理学療法士協会に入会するメリット・デメリット
理学療法士協会は理学療法士の国家資格を持った者による学術・職能団体です。
この団体は理学療法士としての地位を守る・向上するだけでなく、国民の医療・保険・福祉の向上を目指しており、
そのための活動として学術的な活動(学術大会の開催、学術誌の発行、研究)、や教育・研修・広報の活動を主にしています。
簡単にまとめると理学療法士の知識・技術の底上げや新たな知見の発見・研究、理学療法士の仕事の認知の向上などに貢献しているということですね。
これだけをみても理学療法士協会に入らないといけない気がしてしまいますが、もう少し詳しく協会の中身を見ていきましょう。
理学療法士協会に入会するメリット
こっちゃん
ちゃんけん
理学療法士協会に入るメリットこれだけではなく複数あります。
理学療法士協会に入会するメリット一覧
- 生涯学習制度による勉強の指針がある
- 理学療法士賠償責任保険の加入
- 研修会への会員割引料金での参加
- 学術大会へ無料での演題登録ができる
- 学術誌文誌・会報誌が送付される
- 福利厚生サービス(クラブオフ)の利用ができる
1つずつ紹介していきます。
生涯学習制度による勉強の指針がある
理学療法士になったから勉強は終わりではなく、理学療法士として働く限り自己研鑽し、知識・技術の維持・向上が必要と理学療法士協会は考えています。
理学療法士の専門職としての質を保つために5年ごとの更新制を取り入れた新たな生涯学習制度を2022年から設ける予定です。
学習を進めることで理学療法士の上位資格を取得できます。
- 登録理学療法士
- 認定理学療法士
- 専門理学療法士
この制度が理学療法士にとってどういうメリットがあるのかというと
- 学習方針が決まっていて何をすればいいのかで悩む必要がない
- 理学療法士から見て自己研鑽をしていることの証明になるので転職などには有利に働くことがある
残念なのは、これらの資格が理学療法士界隈だけにしか理解が得られておらず、一般の人や患者さんの人からするとなんかすごい人なんだなという印象しか持ってもらえないことです。
2022年からの新しい生涯学習制度によって、これらの知名度も上がって価値が上がるといいですね。
理学療法士賠償責任保険に自動で加入できる
こっちゃん
ちゃんけん
何か医療的な事故があったときは病院が責任を負うことが多いですが、稀に個人に賠償を問われるケースがあります。
リハビリ中に誤って骨折させてしまったというような事故で助けてくれるのが理学療法士賠償責任保険です。
この保険に入っていれば大丈夫と思ってしまうかもしれませんが、保険はしっかり中身まで確認しておきましょう。
理学療法士賠償責任保険の内容
理学療法士賠償責任保険には2種類あります。
- 全員加入部分
- 任意加入部分
全員加入部分の保険内容はこちら
補償内容 | 支払い限度額 |
身体障害(業務中) | 1事故300万円 |
任意加入部分の保険内容はこちら
保険の種類 | 補償内容 | 支払い限度額 |
業務中 | 身体障害 | 1事故 1億円
期間中 3億円 |
財物損壊 | 1事故 100万円 | |
初期対応費用 | 1事故 500万円 | |
人格権侵害 | 1事故 100万円
被害者1名につき50万円 |
|
日常生活 | 身体障害/財物損壊 | 1億円 |
全員加入部分が理学療法士協会に入れば自動で加入できて、任意加入部分は追加で3470円払う必要があります。
どれがいいかは自分で判断すべきですが、個人的には全員加入部分だけでは補償としては少ないかなと感じます。
研修会への会員割引料金での参加
こっちゃん
ちゃんけん
理学療法士の給料から考えると研修で数万円を毎月出していくのはすごく負担が大きいです。
協会に入会していると協会主催の研修会であれば数百円〜数千円で受けれるのも多いですよ。
学術大会へ無料での演題登録ができる
こっちゃん
ちゃんけん
理学療法士協会に入会していればこの演題登録は無料ですが、入会していなければ1万円費用がかかります。
研究などをして発表したい人は登録しておきましょう。
学術誌文誌や会報誌が定期的に送付される
こっちゃん
ちゃんけん
約2ヶ月に1回資料は送付されています。
実際に送られてきた過去の雑誌がこちら
日本理学療法士協会共通の資料
各都道府県ごとに送られれてくる資料
これらの資料が送られてきます。
最新の知見や診療報酬改訂の情報なども載っていたりするので見ていて損はないです。
福利厚生サービス(クラブオフ)の利用ができる
こっちゃん
ちゃんけん
この制度を知っている人があまり知らないかもしれませんが、会員であれば様々な施設を割引価格で利用できます。
割引の細かい内容はログインしないと見られないようになっているので、中身はここでも割愛しておきます。
理学療法士協会に入会するデメリット
こっちゃん
ちゃんけん
デメリットになるのかは人によって捉え方が違うかもしれませんが、理学療法士協会に入会するには年会費が必要です。
都道府県によって少し差がありますが、約2万円ぐらい年間でかかります。
22歳〜65歳まで約43年加入し続けると、86万円かかる計算になりますね。
この86万円をかける価値があるのかどうかは個人が協会にどのように貢献して利用するのかで変わってきます。
生涯学習もしない、発表もしない、届いた広報誌などにも目を通さない人にとっては入る理由が保険ぐらいになるので2万円の保険と考えると高いですよね。
加入している人、これから加入を考えている人も年間2万円かけるということを頭の片隅に置いておいておきましょう。
さいごに
今回は理学療法士協会に入会するメリット・デメリットについて紹介しました。
知識や技術を高めたい人、発表などしたい人は入会しておきましょう。
また、登録理学療法士や認知・専門理学療法士の価値が今後上がっていく可能性もあるので、自分の将来が不安な人も取っておいて損はないです。
みんなが入会しているから自分も入会するのではなく、しっかり中身を把握してから自分の意思で入会するのか決めましょう。
こっちゃん