今回は臨床心理学の転移・逆転移について解説・まとめノートを紹介します。
臨床心理学では心理テストや心理療法の勉強を中心にすることが多いですが、転移・逆転移も大事な1つの項目なので覚えておいて損はないです。
理学療法士の国家試験でも2,3年に1回出題がありますよ。
転移・逆転移ついてまとめ
転移には正の転移(一般的に転移と言われる)と逆転移があります。
それぞれどのような性質があるのか紹介。
患者にとって重要な人物(両親や先生)に対して抑圧された感情が治療者に向けられること。
また、転移には陽性と陰性の2種類があります。
- 陽性の転移は治療者に対する好ましい感情
- 陰性の転移は治療者に対してネガティブな感情
転移とは逆で、治療者が生活で他者に抱いた感情を患者に感じること。
転移と逆転移は相対するものであり、転移は患者が治療者に向けられることに対して、逆転移は治療者が患者に感情を向けます。
転移・逆転移共に意識的な感情ではなく、無意識的反応です。
転移・逆転移に関するまとめノート
転移・逆転移に関することをまとめています。
こっちゃん
転移・逆転移に関する実際の国家試験問題
実際に理学療法士の国家試験で転移に関して出題された問題を紹介していきます。
第55回 午後 問79
問 転移・逆転移で適切なのはどれか。
1. 陰性転移の解釈は避ける。
2. 転移は逆転移を誘発する。
3. 逆転移は治療の阻害因子となる。
4. 逆転移は治療者の意識的反応である。
5. 心理療法の目標は陽性転移の出現である。
第55回 午後 問79の解説
1. 陰性・陽性にかかわらず解釈・分析を行うことで患者の葛藤を知る手がかりになるので1番は不正解
2. 転移によって逆転移は誘発されることがあるので2番が正解
3. 逆転移は患者の転移の手がかりを知る上で必要なので3番は不正解
4. 転移・逆転移は無意識的反応であるため4番は不正解
5. 陽性転移は治療の手がかりであり、出現させることが目標ではないので5番は不正解
こっちゃん
全く同じ問題が出題することがあるのが国家試験なので過去問は必ずやっておきましょう。
おわりに
今回は転移・逆転移についてのまとめと実際の理学療法士国家試験問題について紹介しました。
心理療法の中でも転移・逆転移についての問題は毎年出るような問題ではありませんが、覚えることも少ないので押さえておきましょう。
こっちゃん